福島県内は冷え込みが強まり、県内30か所すべての観測地点で氷点下を記録しました。最低気温は北塩原村の桧原でマイナス10.3℃、郡山でマイナス5.5℃など、30の観測地点のうち17か所でこの冬最も低くなりました。こうした中、郡山市の阿武隈川沿いでは、土地の名前がついた阿久津曲がりねぎの収穫がいま最盛期を迎えています。

50年以上栽培を続ける橋本昌幸さんの畑では、11月から収穫が始まり、今の時期は1日400本ほど収穫しています。

栽培が始まった明治以来続く、春に種をまき、夏に一度抜き取って斜めに寝かせ、その上から土をかけて植え替える「やとい」という作業を行うことで、大きく曲がり、白く柔らかい部分が多くなる阿久津曲がりねぎ。今年の夏は高温と水不足で栽培が難しかったものの、収穫の時期は冷えこむ朝と日中の寒暖差が欠かせないといいます。

橋本昌幸さん「けさだいぶ冷え込んだんですけど、寒さにあうことによってネギそのものが甘み、旨み、柔らかさがだんだん増してきますので」

橋本さんにおすすめの食べ方も聞いてみました。

橋本昌幸さん「阿久津曲がりねぎは柔らかさ、甘みとか特徴あるので、鍋なんかにするとねぎの姿がなくなるくらいトロトロになりますから」

郡山の冬の味覚、阿久津曲がりねぎの収穫は来年2月ごろまで続きます。