《小住健蔵さんはどこに?背乗り後の手口》「殺しちゃいけない」
一方、事件発覚の2年前、チェ・スンチョルは、マレーシアへ出国。その後、足取りは途絶えていたのだが、密かに北朝鮮に戻っていたことが分かった。
新潟県柏崎市の海岸で、交際相手の女性と一緒に拉致された蓮池薫さんが、北朝鮮の招待所に再び現れたチェ・スンチョルと、ある会話を交わしたと証言する。

拉致被害者・蓮池薫さん(68)
「北朝鮮の招待所で、チェ・スンチョルと拉致、背乗りについて話をしたことがあって…それは殺しちゃいけないんだと。チェは『自分がやったという話ではない』としていたが、ある日本人に入れ替わった後、その相手を邪魔だから殺すとなると、日本の警察は目の色を変えて捜査してくる。だから、絶対に殺しては駄目なんだと話していました。『じゃあ、どうするか?』と尋ねたら、北朝鮮に連れて来るんだと言っていました」
国連は2025年、北朝鮮に対して、拉致被害者ら行方が分からない日本人、50人の安否確認などを求めた。国連に働きかけたのは、日本の民間団体「特定失踪者問題調査会」である。国連から「特定失踪者問題調査会」に届いた書簡には、チェ・スンチョルによって背乗りされた、小住健蔵さんの名前が筆頭に記されていた。















