政府が普及を進めるマイナンバーカードについてです。総務省が発表した11月末時点のデータをもとに宮城県内の市町村を交付率順に一覧にしました。最も交付率が高いのは柴田町の▼59.7%、仙台市は▼56.7%など半数が50%台で、ほかはほとんど40%台ですが、最も交付率が低い登米市は▼35.2%にとどまっています。自治体間でも交付率には開きがあります。

県全体の交付率は▼52.5%で都道府県のうち32番目と決して高くはありません。こうした中、各自治体でも普及促進のための取り組みが進められています。

交付率が59.7%と県内で最も高い柴田町では、12月から町内4つの郵便局で申請の受け付けや手続きの支援を行っています。15日も午前中から申請に訪れる人の姿がみられました。町内4つの郵便局では14日までの2週間で、およそ70件の申請があったということです。

申請した人:
「役場はすごく混んでいると教えられて郵便局に来た」


「平日でどこでもできるのは楽で、すごく助かる」

柴田町では、14日、町内の全世帯向けに申請を呼びかけるチラシの配布も行っていて、役場の窓口にも多くの人が訪れていました。

柴田町 滝口茂町長:
「申請に関して職員が写真撮影から手続きまでサポート。出先機関に職員を派遣してそこで手続きてもらうことをしている。それでも足りなくて4つの郵便局に協力してもらって、身近なところでも手続きができるというムード作りをやって、それが成果につながっている」

郵便局での申請窓口の設置は、村田町と丸森町でも行われています。

一方、登米市は交付率が県内で最も低い35.2%にとどまっています。最も高かった柴田町とは25ポイント近い差となっています。

登米市市民生活課 平井崇課長:
「スマートフォン等での申請が難しい高齢者が多いことが考えられ、登米市は高齢化率も高い自治体となっているので、そういったことが一因となっていることを認識している」

登米市では、10月から新型コロナワクチンの集団接種会場などに、職員が出向いて申請支援を行い交付率アップに取り組んでいます。市によりますと、強化月間と定めた9月から11月末までの申請件数は8600件あまりで、交付枚数もここにきて増えてきているということです。

カードの交付を受けた市民:
「手続きを(市職員に)ほとんどやってもらい自分で操作しながら教えてもらい申請ができたが、詳しい人でないと難しい」


登米市市民生活課 平井崇課長:
「市民にマイナンバーカードの制度の内容や重要性を周知して担当職員一丸となって普及促進の取り組みに努めていきたい」

登米市では、引き続き申請サポートなどを行うことにしています。マイナカードの普及に向け自治体が知恵を絞っています。