《支援の谷間“グレーゾーン”に置かれた人の背中を押したい》
左目の光を失っても、心の光は消えない―。吉野さんを突き動かすのは、あのグレーゾーンの存在です。
左目失明のモデル 吉野奈美佳さん(29)
「私が今までモデルの活動しているのも、一番は同じような境遇の方とか、自分に自信がない方、グレーゾーンにいるとか、生きづらさを抱えている方の背中を押したいというのが、一番あるので…」

ファッションモデル、吉野奈美佳さん。その歩みは、これからも続いていきます。
堀啓知キャスター)
吉野さんは、片目が見えないことで、足元の遠近感がつかめないと話していました。これから真冬を迎える北海道では、雪が降り積もったり、凍結したりした路面は、凸凹になることも多いですから、歩くたびに、緊張を強いられることになりますね。
世永聖奈キャスター)
片目を失明した人は、全国に10万人以上いるとされています。義眼を使う人も多い中、障害者の認定を受けられないことで、費用の負担も重くのしかかります。義眼は、長期的な使用による劣化や、眼球の萎縮などに応じて、交換の必要があります。障害者手帳の交付を受けることで、こうした負担の軽減にもつながります。
ただ現状では、日常生活に不安を感じながらも、健常者と障害者の谷間、グレーゾーンに置かれ、福祉的な支援の対象にならない人が少なくありません。

堀啓知キャスター)
これまでの歩みを、誰かの力に変えようとする、札幌のファッションモデル、吉野奈美佳さん。その姿は、支援の谷間に置かれた人たちの存在を、私たちに問いかけているのではないでしょうか。
■【2025年12月15日(水)『今日ドキッ!』にて放送】














