中国の習近平国家主席が香港政府のトップと面会し、「国家の主権と安全を断固として守った」と評価しました。

習近平国家主席は16日、北京を訪問している香港政府のトップ、李家超行政長官と面会しました。

中国国営の新華社通信によりますと、習主席はこの1年間の香港政府の取り組みについて「国家の主権、安全を断固として守った」と評価。

7日に行われた香港の議会にあたる立法会選挙についても「成功裏に実施し、香港が安定から発展へと新たな一歩を踏み出した」と歓迎する考えを示しました。

香港をめぐっては、立法会選挙から民主派が排除され、親中派で議席が独占されるなど人権抑圧や言論統制が強まっていますが、習主席は現在の香港政府の路線を支持することで、香港への統制を引き続き強化する方針を示したものです。

香港で先月起きた高層マンションの大規模火災への言及はありませんでした。

面会後に会見した李長官は、有罪判決を受けた香港紙「リンゴ日報」の創業者・黎智英氏について「海外の政治家やメディアが裁判所の証拠を顧みず中傷している」と批判。

イギリス政府などが黎氏の釈放を求めていることについて「法的根拠に基づかないものであり、法の支配を踏みにじる行為だ」として応じない姿勢を強調しました。