オーストラリアのシドニーで起きた銃撃事件をめぐり、容疑者の親子2人が事件前にフィリピンに渡り、戦闘訓練を受けていた可能性があると報じられました。

オーストラリアの警察当局は16日、容疑者の親子2人が先月、フィリピンに渡航していたと明らかにしました。

イギリスのBBCはフィリピン当局者の話として、50歳の父親はインドのパスポート、24歳の息子はオーストラリアのパスポートを保持していたと伝えています。

先月1日にフィリピンに入国し、南部ミンダナオ島などに滞在したあと、先月28日にシドニーへ向かったとみられるということです。

また、オーストラリアの公共放送ABCは、容疑者2人がフィリピン南部で戦闘訓練を受けていた可能性があると報じました。

ミンダナオ島では、分離独立を求めるイスラム武装勢力と治安部隊との衝突が長年にわたり繰り返され、現在も過激派組織「イスラム国」系の勢力などが活動を続けているとみられています。

今回の銃撃事件はユダヤ系住民を狙ったテロとされ、オーストラリアの捜査当局は、容疑者2人がイスラム過激思想に影響を受けた可能性があるとみて調べています。