静岡市にあるどら焼き店「河内屋」が38年の歴史に幕を閉じました。長年和菓子作りと向き合ってきた店主は「最高の終わり方」と笑顔をみせました。

静岡市葵区の浅間通りに店を構える1988年創業の「河内屋(かわちや)」。

ふっくらとした生地に、自家製のあんをたっぷりはさんだ「どら焼き」は長年、地域の味として親しまれてきましたが、2月28日、38年の歴史に幕を閉じました。

<河内屋 森廣良さん>
「最後だし、食べてもらいたい。ずっと覚えていてもらいたい。そういう気持ちでやってるだけ」

営業最後の28日は、感謝の気持ちを込めてどら焼き約400個を無料で配布。店の前には約100人が並びました。

<訪れた人>
「店主の温かさがでているようなぬくもりです」
「おばあちゃんにあげるつもり。大事に持って帰ります」
「おいしい。懐かしい味」

<河内屋 森廣良さん>
Q. どら焼きはどんな存在ですか?
「女房の下」
Q.人生で2番目に大切なもの?
「そうです、そうです」

38年間、ともに店を守ってきた妻の美千代さんは。

<河内屋 森美千代さん>
「ケンカもしたこともあるんだけど、ケンカをするとどら焼きの包装があまりうまくいかない。仕事は一生懸命で真面目なんですよね。すごく尊敬している」

2人の姿を間近で見てきた娘の美里さん。その表情には寂しさと誇らしさが入り混じっていました。

<河内屋 森美里さん>
「自分が4歳の時からここ(河内屋)があったので、なんか変な感じ。無くなるっていうのが変な感じがします」

午後3時。約400個のどら焼きを配り終えました。

<河内屋 森廣良さん>
「やり終えた、最高の終わり方。ありがとうございました、本当に」

河内屋の38年の歩みは多くの人の心に残り続けます。