11月、札幌市西区に住む50代男性が、クレジットカード会社や警察官などを名乗る男らから、現金や金塊、総額約1億2000万円をだまし取られました。

警察によりますと、11月26日、札幌市西区の50代男性のスマートフォンに、実在するクレジットカード会社のカスタマーセンターを名乗る男から電話がありました。

男は「あなたの口座がマネロン(マネーロンダリング)に使われている」「これから全てのカードが使えなくなる」と伝えました。

話を信じた男性が電話を続けると、男は「福島県警に代わる」と言って、今度は福島県警の「エンドウ」や「ハットリ」と名乗る男や、検察官を名乗る男らが次々と電話に出て「あなたの身分証で口座が作られて犯罪に使われている」「あなたが犯人で間違いない」と説明しました。

そして「あなたの身体を拘束する代わりにあなたの資産を拘束します」「犯人かどうか優先的に調べる」と言って、男性に現金を振り込むよう指示。

これらの話を信じ込んだ男性は、指示されたとおりに、今月2日から9日までの8日間、1日1000万円ずつ合わせて8000万円をネットバンキングで送金しました。

指定された口座は合わせて4名義で、すべて個人名義だったということです。

男性は、男らと定期的に連絡を取っていて「早く終わるために金塊を購入する方法もある」と指示されると、10日に東京の貴金属店で金塊およそ4200万円分を購入し、それをビニール袋に入れて、都内のホテルの自動販売機の横に置きました。

詐欺事件として捜査している札幌西警察署

その後、男性は、男らと連絡が取れなくなったことから詐欺だと気づき、11日朝、警察に相談しました。

警察は詐欺事件として、捜査を進めるととも、警察が現金の振り込みや金塊の購入を依頼することはないとして、詐欺電話が来たら警察相談専用電話『#9110』に相談するよう呼びかけています。