人手不足が課題となっている道後温泉の宿泊施設で、地元の学生が、空いた時間を利用して働く「スキマバイト」を体験しました。

体験会は、デジタルで地域の課題解決を図る県のプロジェクト「トライアングルエヒメ」の一環で、県内の学生20人が参加しました。

「スキマバイト」の仲介アプリ「タイミー」と道後温泉旅館協同組合が、若い世代に宿泊業の魅力を知ってもらい、働き手の確保につなげようと企画しました。

まずは「給仕」。
お皿の向きや、言葉遣いに気を付けながら、丁寧に運びます。

続いては客室でのベッドメイキングです。
まずはプロがお手本を見せました。
素早くシーツを広げると、シワひとつない、きれいな仕上がりです。

学生は慣れない作業に苦労しながらも普段は見られない「おもてなし」の裏側を肌で感じていました。

(松山大学3年 南和希さん)
「道後で働きたいなと思ったことがあったので、この機会にいろいろ学べたらと思い、参加した。(普段のアルバイトでは)敬語などを意識して使ったことがなかったので、そういうことを学ぶ機会として良いと思う」

(山の手ホテル 料飲部 栗原栄治 マネージャー)
「働き手が少なくなったというのはここ数年で痛感している。今回のような、ちょっとした時間で働いてもらえるひとが、こういうシステムを通じて獲得できるようになれば、非常に助かる」

こちらのホテルでは既にタイミーを導入し、急な人手不足に対応しているということです。

一方、旅館協同組合ではこうした仕組みを地域全体に広げ、深刻化する人手不足の解消につなげたいとしています。