死亡ひき逃げ公訴時効の壁 社会の声で変化も

山形純菜キャスター:
死亡ひき逃げ事件の公訴時効の壁を見ていきます。
【死亡ひき逃げ事件 公訴時効の壁】
“意図的ではなく不注意”
●過失運転致死
7年以下の拘禁刑、または100万円以下の罰金 公訴時効10年
“犯罪を認識”
●危険運転致死
1年以上の有期拘禁刑 公訴時効20年
●救護義務の違反(被害者を救護せずに現場から逃走など)
10年以下の拘禁刑、または100万円以下の罰金

TBS報道局 社会部 寺島尚彦 記者:
ひき逃げ事件は、逃げた部分は「故意犯」で、ひいた部分は「過失犯」となります。
救護措置を取れば、救われる命もあるはずです。悪質なひき逃げは、証拠隠滅を図っているのと同じで、殺人と同等とすべきだという意見もあります。
自分も被害者になる可能性があるという“自分事”として公訴時効を考えて、議論していかなければいけないと思います。
井上貴博キャスター:
罪の重さは、社会の声を受けて変わってきているわけですよね。
TBS報道局 社会部 寺島尚彦 記者:
もともと公訴時効が3年だった「過失運転致死」は、「法定刑が低いのではないか」と議論され、現在では10年になりました。声を上げることの重要性がわかります。

フリーアナウンサー・文筆家 住吉美紀さん:
市民が声を上げるのはすごく大切なことだと思います。社会は、そうして少しずつ変えていかなければいけないのではないでしょうか。難しい問題ですが、こうしたことを機に考えることは大事なことだと思います。
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<プロフィール>
寺島尚彦
TBS報道局社会部 警察庁担当
事件・事故 犯罪被害者支援などを取材
住吉美紀さん
フリーアナウンサー・文筆家
NHKアナウンサーとして人気番組を担当 2011年フリー転身
不妊治療など人生を赤裸々に綴ったエッセイ「50歳の棚卸し」が話題














