安全・安心に関わる情報をお伝えするプロジェクト「ライフ」。広島県内で相次ぐ「警察官」をかたる特殊詐欺についてです。福山市内の20代の女性が被害に遭った手口とは?

20代女性「喪失感…。ぽっかり穴が開いたような感じの感情でいっぱいですね」

福山市内に住む20代の会社員の女性です。11月、特殊詐欺の被害に遭った当時の状況を証言しました。女性は出勤前に自宅で携帯にかかってきた1本の電話に出ました。海外からの着信であることを示す「+1」から始まる番号だったといいます。

女性
「私名義の口座で犯人が捕まったと。(電話先が)神奈川県警、警視庁と向こうから名前を出されて」

電話をかけてきたのは男で、「神奈川県警」と名乗りました。その後、LINEのIDが送られてきて、LINEのビデオ通話へ誘導されました。男は顔を見せ「警察手帳」も示しました。

もう1人、「警視庁」と名乗る男もいたということです。男たちは、犯人が持っている口座の紙幣と1枚ずつ照合するからと、300万円の振り込みを求めてきました。

次のような指示もあったといいます。
女性
「銀行だったら、大金が動くというので、車の支払いで動きますと言ってもらえればスムーズに行けますので」

女性は、「『警察官』と言われると固くなる。『圧』の影響があった」と振り返りました。

警察は「詐欺は国際電話を悪用することが多い。「+」の番号の電話には身に覚えのない限り、出ない方がいい」としています。