13日からオーストラリアで行われている水泳の世界短水路選手権。世界の舞台で戦っている富山の選手がいます。大きな挫折を乗り越え前を向く、富山市出身の27歳竹田渉瑚(たけだ しょうご)選手を取材しました。

オーストラリア・メルボルン開幕した世界短水路選手権。25mプールで泳ぎ、タイムを競う世界大会です。この大舞台に、日本の長距離界を引っ張るエースが挑みました。

東京・多摩市にあるこちらの施設。民間初のオリンピック仕様公認競技用プールを備え、日本トップクラスのアスリートが集います。


ここで練習を重ねるのが富山市出身の竹田渉瑚選手・27歳です。


橋本星奈アナウンサー:
「水中のほうが快適ですか?」

竹田渉瑚 選手:
「恋しくなりますよね。常に水の中にいるので、慣れました、この環境に(笑)」


メインの種目は1500m自由形。50mプールなら15往復、短水路の25mプールだと30往復を泳ぎます。


竹田渉瑚 選手:
「(自分でも大変な種目だと思うんですけど、)他の種目に比べて長い分駆け引きとか、面白みは他の種目とまた違った面でいっぱいあるかな」

練習は週5日から6日。1日およそ8キロ泳ぎますがーこれだけ泳いで息1つ切れていません。


竹田渉瑚 選手:
「好きだからっていうのが根本にあると思う。本当に楽しみながら水の中でやれているかなって思います」


ハードな練習のあとは、しっかり栄養補給。

「めちゃめちゃおなか減りますし、めちゃめちゃ眠くなります。いつもおいしいですね。」


短水路の男子1500mで日本記録を持つ竹田選手。強さの秘訣の1つが、ボディポジションです。最も抵抗が少ない水面すれすれの高い位置をキープし続けています。


そして泳ぎ方にも特徴が。それが日本であまり見ない「ツービート」という泳方です。一般的とされる6ビートは2回手をかく間にキックを6回打ちますが、2ビートは手を2回かく間に、キックを2回しか打ちません。少ないキックでエネルギーを効率的に使いつつスピードも保ち続けるという技術と体力を磨いてきました。



竹田渉瑚 選手:
「力まないっていうことがすごく大事で、15分戦う中で、腕がつかれてくるとどうしてもすごくきついレースになってしまうので、自分の中で脱力と、緊張感、そういう上半身の意識をすごく強く持ってます」