ドイツの連邦議会で新たな兵役制度の法案が賛成多数で可決しました。14年ぶりとなる「徴兵制の復活」を可能にすることも盛り込まれています。

ドイツ政府はロシアの脅威に対抗するため、現役兵を今の18万人から10年で26万人に増強する方針を掲げています。

こうした中、連邦議会で5日、新たな兵役制度の法案が賛成多数で可決しました。法案では、18歳になる国民全員を対象に入隊への意思を聞くアンケート調査を行い、男性には身体検査が義務付けられています。

志願兵の募集が強化されますが、兵士が足りない場合は議会の承認を得た上で、徴兵制の復活が可能になることも明記されていて、「抽選で無作為に決める方法」が検討されています。

法案可決を受けて議会前などでは「徴兵制に反対」と書かれた横断幕が掲げられたほか、およそ90の都市で若者らによる反対デモが行われたということです。

法案は来年から施行される見通しです。