札幌中心部のたばこの規制がおよそ20年ぶりに大きく見直されます。
4日、市の検討会で、制限区域や加熱式たばこの規制をめぐる議論が始まりました。

青山凌太郎 記者
「昼時を迎え、創生川沿いでは多くの喫煙者が一服しています」
札幌市の中心部では、2005年に施行した“ポイ捨て防止条例”で喫煙制限区域が設けられ、4日も昼休みには制限区域の外側でたばこを吸う人の姿が見られました。

喫煙制限区域は、歩きたばこや灰皿のない公共の場での喫煙を禁止するもので、南北はJR札幌駅周辺からすすきのの手前まで。
東西は西1丁目から4丁目のエリアです。

札幌市環境局 梅田岳 局長
「受動喫煙防止対策、あるいはインバウンドを始めとする観光客の増加。喫煙者・非喫煙者を巡る状況が変化している」

札幌市は、条例の施行から20年が経ち、加熱式たばこの普及など喫煙を巡る状況が大きく変わったことを踏まえ、規制の見直しに向けた検討会を初めて開きました。
札幌市によりますと、喫煙制限区域の拡大を検討していて、主に想定しているのは受動喫煙の苦情が多い、大通公園の西側と東側です。
マチの人は。
喫煙者(紙たばこ)
「(喫煙できる場所が)遠くなるので、休み時間が減ったりとか」
非喫煙者
「(制限区域の)拡大はうれしいんですけど、やっぱり吸う人もいるので、どこかにまとめて(喫煙所を)置いて、あとはポイ捨てもやめればきれいになんじゃないかな」

札幌市は、制限区域の路上で喫煙した人から1000円の過料を徴収していますが、罰則の対象に「加熱式たばこ」を加えることも検討しています。
札幌市の担当者
「たばこの火によるやけどのおそれのみならず、現在はたばこの煙に対する配慮なども求められている」

喫煙者(加熱式たばこ)
「それはちょっと困りますね。あかんと思いますよ。加熱式たばこは許してほしいなと思います」

検討会では、監視員の人件費などに宿泊税を充てる案や外国人への啓発方法についても意見を交わしました。

検討会の座長 北大 医学研究院 古元重和 教授
「喫煙者か否か、さまざまご意見があるが、基本的には(委員の)皆さん、条例設定から20年たって、(制限区域を)見直していこうという考え方では一致していたのでは」
たばこを吸う人も吸わない人も住みやすいまちづくりへ。
札幌市は2026年度にも、新しい対策の方向性を決める考えです。














