生後3週間の子犬 次世代へ繋ぐ“命”
「やっぱり動物でも植物でも何でも原種が大事なんだぞと。1人でもいいから残れば原種は残るんだっていうことを言われたのが、30代のころでした」。
梅本さんの胸には、その言葉が今も強く刻まれています。
生まれて3週間が経つと、子犬たちの目はぱっちりと開き、つぶらな瞳が愛らしくなります。父親の犬と初めて対面しますが、「分かってるんですかね、自分の子供だって?」という問いに、梅本さんは「分からないと思うよ。どの子にも優しいんだわ」と微笑みます。

そして、梅本さんを訪ねてきたのは宮城県に住むご夫婦です。男性は20年ほど前まで北海道犬を飼育していました。梅本さんの存在を知り、遠く宮城から会いに来ました。
かつて飼育していた北海道犬の血統を大事にされていることを知った夫婦は、「梅本さんは特別な方。ここまでやらないと保存できなくなりますから。数が減っているのも事実だと思う」と話しました。
一方、梅本さんは「自然体で絵になる犬が僕からしたら“いい犬”だなという考え方。その血筋をずっと受け継いでいってほしい」と熱い胸のうちを語りました。














