「不揃いの障子」に込められた願い
旅館には新たな一面も加わりました。
例えば玄関には、浴槽に使っていたタイルが再利用されています。

土山さん「過去に何度も泊まってくださったお客さまには見覚えのあるタイルを喜んでいただけるのではないか」
宿泊客に食事を出す大広間の不揃いの障子は、被災し、解体を余儀なくされた町内の家から譲り受けました。
土山さん「『○○地区の○○さんのお宅から』と、一軒一軒思い入れのある障子です。みなさんの思いとともに旅館作りをしたいという思いで、譲り受けたものを再利用しています」

“被災の記憶も、旅館の大切な歴史”
豪雨からの5年半、球磨川に向き合ってきた土山さんの気持ちです。
土山さん「球磨川の恵みで旅館が生業になっている。球磨川のおかげでこの旅館はあると日々感じています」
球磨川温泉・鶴之湯旅館。
客の笑い声が聞こえる日は、もうすぐです。













