群馬県伊勢崎市で去年5月、飲酒運転のトラックによる事故で2歳の男の子を含む3人の家族を失った母親が「犯罪被害者週間全国大会」で講演し、「あのとき誰もそばにいなかったら、この場に私はいないと思う」と、家族や支援者への感謝の気持ちを語りました。

千葉県習志野市できょう(29日)開かれたのは、「犯罪被害者週間全国大会2025」です。

犯罪被害者やその家族が置かれた現状と課題について理解や支援を呼びかける「犯罪被害者週間」(11月25日から12月1日)にあわせて開かれたもので、支援活動を行っている「犯罪被害者団体ネットワーク」が主催しました。

今回で22回目となった大会には、群馬県伊勢崎市で去年5月6日、飲酒運転のトラックによって長男・塚越湊斗ちゃん(当時2)と夫の寛人さん(26)、義理の父親の正宏さんの3人を亡くした遺族の女性と、寛人さんの兄が登壇しました。

寛人さんの兄は講演で、「こんなことになるなら、もっとお父さんと飲みに行ったり、親孝行をしておけば良かった」と後悔を語り、「かけがえのない存在が一瞬でいなくなってしまうことがあるので飲酒運転の事故はとても残酷で許せない」と憤りを語りました。

一方、湊斗ちゃんの母親は、事故から1年半以上がたった今も「今でもあの日の事故のこと、あの日の湊の顔が脳裏に焼き付いています」と明かし、「遺族や被害者といった人はテレビの中の出来事、『事故に遭ってかわいそうだな』と、どこか他人事のように思っていました。まさか自分が自分の命よりも大切にしてきた我が子が、事故によって命を失うなんて思いもしませんでした」と話しました。

事故当時は妊娠8か月で、事故で犠牲となった家族の後を追おうと考えていたと当時の気持ちを明かし、「姉が毎日家にいてくれたり被害者支援の方が来てくれたりと、1人でいることが少なかったので実行することはありませんでした。あのとき誰もそばにいなかったら、この場に私はいないと思います」と家族や支援者に対する感謝の気持ちを語りました。

また、「事故当時の私たちは無知だったが、他の遺族の方とつながることができ、アドバイスを受けられたことはありがたかった」とも話しました。