100メートルハードルの日本記録保持者で東京世界陸上では準決勝に進出した福部真子選手(日本建設工業)が母校を訪れ後輩たちにエールを送りました。母校の広島皆実高校でおよそ950人の生徒に迎えられた福部真子選手。9月に出場した東京世界陸上の報告会が行われました。後輩たちへ語るテーマは「世界で戦った経験」と「高校時代に培った力」です。

福部真子 選手
「結果にこだわりすぎず結果はあくまで結果なのでそこまでのプロセスを大切にしてほしい」

東京世界陸上では、自身2度目となる準決勝に進出した福部選手。しかし、この舞台に立つまでの道のりは平坦ではなかったと語ります。

福部真子 選手
「インターハイ3連覇して以降、大学に進学して思うような結果が出ずスランプが9年続いた。中学・高校では負け知らずで競技で負けることはなかった。大学になって初めて一生懸命やったのに負けることがあるんだなと知った」

敗北や葛藤と向き合い続けた9年間を振り返った福部選手。負けた経験があったからこそ、強さを身につけることができたと語ります。

福部真子 選手
「この9年がなかったら30歳になって競技を続けられてなかった。負けることを知らなかったら今の私は存在しなかった。皆さんはまだ16歳。前向きに失敗してほしい」

これから大人になっていく母校の後輩たちへひとりの人間として努力を当たり前にすることそして成長し続けることの大切さについて伝えました。

陸上部の生徒
「報われたっていうのは結果だけなく自分自身の中に帰ってきていることがわかったので、前向きに頑張れる。」

福部真子 選手
「アジア記録の12秒44を更新したいというところに絞っている12秒5台6台は安定してださないといけないと思うので安定した選手になれれば」