国の文化審議会はきょう(28日)、ユネスコの無形文化遺産に新たに登録する候補として、「神楽」と「温泉文化」を提案することを決めました。来年(2026年)3月末までに、ユネスコ事務局に2件同時に提案書を提出することになります。

優先順位は「神楽」「温泉文化」となっていて、ユネスコによる登録可否の決定は「神楽」が2028年、「温泉文化」が2030年になる予定です。

文化庁によりますと、「神楽」の方が国による保護措置がより充実していることが優先順位に影響したということです。

「神楽」は、神社祭礼などの機会に神霊を呼び、五穀豊穣や日々の安寧を祈って演じられる民俗芸能です。

北海道から九州まで広い地域に伝わっていて、今回提案するのは国が重要無形民俗文化財に登録している40件です。

これらの中には2009年にユネスコ無形文化遺産に登録された早池峰神楽や、2011年に登録された佐陀神能が含まれています。

なお、ユネスコの無形文化遺産をめぐって日本政府は既に「書道」を提案していて、2026年末に可否が分かる見通しです。