警察官や市役所の職員を名乗る手口の特殊詐欺の被害が、高知県内で相次いでいます。

高知県警によりますと、11月24日、高知市の40代の女性に兵庫県警の刑事を名乗る男から「あなたのキャッシュカードが詐欺事件の証拠品として見つかっているため、身柄を拘束する必要がある。身の潔白を証明するために今から言う口座にあなたの資金を移動させてください」などと電話がありました。

女性は刑事と検事を名乗る男2人とビデオ通話をつないだままATMを操作させられ、指定された口座に50万円を振り込んだということです。さらに、男の要求通り、キャッシングをして40万円を振り込み、合わせて90万円をだまし取られました。

香美市の70代の女性には11月21日、市役所職員を名乗る男から電話があり、「還付金があるのでATMで書類を受け取ってほしい」などと言われました。女性は数日前、医療費の還付金申請をしていて男と電話をつないだままATMを操作し、2回にわたっておよそ93万円を振り込み、だまし取られたということです

県内では26日までに93件の特殊詐欺が発生していて、被害額はおよそ4億7054万円にのぼっています。