なぜEUは規制を提案?背景には「違法取引」も

高柳キャスター:
水産庁によると、世界最大の消費国と言われている日本の国内供給量は6万941トンだということです。
ただ、このうちの約7割にあたる4万4730トンが輸入に頼っている状況です。(2024年・水産庁によると)
生きたウナギ、ウナギの加工品ともに、ほとんどが中国から輸入をしているということです。
【ウナギの輸入元は…】※2023年・東京検閲によると
▼生きたウナギ
中国:89.4%
台湾:10.6%
▼ウナギ加工品
中国:99.6%
台湾:0.4%
今回ウナギの規制を提案したのは、EU=ヨーロッパ連合ですが、日本は強く反発をしています。
EUが求めているのは、どういうことなんでしょうか。

ロンドン支局長 岡村佐枝子:
EUが求めているワシントン条約での規制というのは、輸出を禁止するのではなく、輸出の許可が必要な許可制にするということです。
EUは現在、ヨーロッパウナギのEU域外への輸出を禁止しています。ヨーロッパウナギの取引規制が始まる前は、ヨーロッパウナギは中国で養殖され、日本にも蒲焼などとして非常に多く輸入されていました。
ただヨーロッパウナギの規制が始まると、今度は代わりにアメリカウナギが中国で養殖され、日本に輸入されています。
EUが主張しているのは、ニホンウナギもアメリカウナギも、資源量が著しく減少しているということ。そして、ヨーロッパウナギが他のウナギとして種を偽って取引が行われているので、どれかだけを規制しても意味がないと考えています。
そのため、類似種、似ている種類のウナギを全て規制しないと、違法取引はなくならないと主張しているわけです。














