格安航空会社のジェットスター・ジャパンが高知県内の小学生と保護者10組を成田空港に招待して空の仕事を知るツアーが行われました。保安区域内にある駐機場や空港で働く人たちの仕事について1泊2日で学んだ子どもたち。保護者にとっても貴重な体験となったようです。
今月10日と11日の2日間行われたジェットスターで行く親子航空教室。子どもたちに飛行機や空港での体験を通して空の旅の楽しさを知ってもらおうと県とジェットスター・ジャパンが企画しました。参加したのは971組の応募の中から選ばれた県内の小学校高学年の児童と保護者10組20人です。初めて飛行機に乗るという子どもたちもいて、最初は緊張した様子です。

(参加者)
「飛行機に乗っていろいろと見学したり飛行機を見たりするところが楽しみです」「まさか当たると思ってなかったのでびっくりしたっていうのが一番なんですけど私が飛行機好きなのもありますし何かコロナで全然どこも行けてないので飛行機ももう何年も乗ってないのでちょっと乗せてあげたいなとすごく楽しみにして来ました。私の方が楽しみにしてる感じだと思います」

土曜日ということもあり、一般の搭乗客も多く、成田に向け順調に飛行を続けます。そして離陸してからおよそ40分。
(機長アナウンス)
「ご搭乗の飛行機、ただいま成田に向けましてゆっくりと降下を開始いたしました。皆様の左窓、やや距離は遠くなってしまいますが富士山が本日はご覧いただけます」

午後4時25分、定刻で成田空港に着陸。機長・副機長、キャビンアテンダントと一緒に記念撮影が行われた後、参加者は空港へと降り立ちます。

成田空港は千葉県成田市にある国際拠点空港です。2本の滑走路があり、コロナ禍前の2019年には発着回数が26万4000回あまり、旅客数は4434万人あまりとなっています。
到着後、参加者は夜の成田空港を見学するバスツアーに向かいます。

「ランプセントラルタワーこちらは高さ60メートル、地上40メートルのところに展望室がございます。これから皆様をそちらの方にご案内させていただきます」
ランプセントラルタワーは2020年9月から運用が始まった新しい施設で、駐機場を走行する航空機の誘導などが行われます。

保安区域内にあるため、普段は一般の人が入ることはできませんが、タワーから眺める空港内の夜景は圧巻です。

また、駐機場もバスの中から見学。参加者は写真やビデオに収めながら間近で見る飛行機に釘付けになっていました。

「こちらは全日空のスターアライアンスの特別塗装機ですね。尾翼に5つの星のようなマークが描かれています。こちらは五大陸を表しているそうですよ。皆さん、これから大韓航空のジャンボジェットが出発ですね。今年の4月には(成田空港)開港からの航空貨物の累計取扱量が7000万トンを突破しました」


1時間半ほどのツアーでしたが、普段見ることができないだけに貴重な体験となったようです。
(参加者)
「飛行機が飛ぶところの青と緑色のライトがとてもきれいで良かったです。あしたはもっと成田空港について知りたいと思いました」

成田空港には3つのターミナルがあります。ジェットスター・ジャパンは第3ターミナルから発着し、事務所もこのターミナル内にあります。2日目は航空教室です。まずは、成田市内の主に飛行機好きな子どもたちでつくる「成田航空少年団」の団員が活動報告を行いました。

この中で高知龍馬空港周辺を通る航空路の分岐点や空域の境界などには「アンパンマン」にちなんだ名前のポイントがたくさんあることを紹介していました。

「もしかすると航空管制官とパイロットの間でアンパンに直行してください、了解。アンパンに直行しますなんていう会話をしているのかもしれませんね」

また、カスタマーサービスオフィサーと呼ばれるスタッフが、預ける手荷物につけるタグの正しい付け方を紹介。

飛行機の誘導やコンテナの積み下ろしなどの作業を行うランプハンドリングスタッフが仕事の内容を分かりやすく説明しました。
「パイロットさんって下の停止位置って見えないんで、そこに止める、教えてあげるという作業があります。皆さんへのスタッフの『行ってらっしゃい』という思い入れがあるので、地上にスタッフがいると思うので手を振ってたら振り返してくれたらうれしいなと思います」

航空教室が終わると帰りの便のチェックイン。成田空港では手荷物の預け入れも自動で行われます。第3ターミナルは格安航空会社がメインとなっているため、省力化・自動化が図られたシンプルな構造となっています。

(ジェットスター・ジャパン ネットワーク・企画部長 山崎慎太郎さん)
「今回初めて航空少年団との交流もさせていただきまして私たちの就航するだけではなくて次の世代、新しい世代の架け橋になれたらと思っています。もっともっと飛行機を身近に感じていただいて気軽に、いつでも使っていただけるようなそんな存在になれたらもっともっと皆様の生活が豊かになるのかなというふうに思っています」

ジェットスター高知ー成田線は2018年12月19日に就航。1日1往復が運行されています。コロナ禍で搭乗客が激減しましたが、今年の春以降、少しずつ戻ってきているといいます。あっという間の2日間でしたが、参加した10組の親子は成田空港、そして飛行機の魅力を存分に体感できたようです。

(参加者)
「空港の中とかも体験できてすごく楽しかったです。空港から違う国へ行ったりしてみたいなと思いました」

(参加者)
「海外の飛行機とかがいっぱいあったのでおもしろかった」

(参加者)
「もともと自分も子どもの時からすごく飛行機が大好きですごい興味持ってたので親子ですごく楽しませて頂いてほんとに貴重な体験となりました。すごく思い出いっぱいになりました」
