大規模災害が起きた際、課題となるのが救助隊の人員確保とその身の安全です。人命を守る最前線での課題をロボットの力で解決しようと、若者たちが研究を重ねています。
11月24日、浜松市で開かれたロボットの体験会。イベントを運営するのは静岡大学のサークル、「ロボットファクトリー」の学生たちです。子どもたちが夢中になって操作するこのロボット。
災害現場での人命救助や捜索などを想定して作られたレスキューロボットです。
<静岡大学ロボットファクトリー 早川友規部長>
「あのロボットは実はカメラ付きの小型アームがついていて、あれでがれきを撤去することができます」
例えば、階段の上り下りができるロボットや、ガス栓を閉めたり、がれきを撤去し埋もれた救助者を運び出したりできるロボットなどです。
実寸の4分の1スケールですが、実際の災害現場での運用を想定したアイデアがたくさん詰まっています。
<イベント参加者>
Q. ロボットどうですか?
「技術がすごいなと思いました。やっぱ遠隔操作できるし、パソコンとつなげて、カメラもついててつなげられるところがすごいなと思った」
「こうやってすぐ人を上げられて、助けられるというのは、非力な女性でも、もし実現すれば使えるのでとても良いと思いました」
<山口駿平記者(2024年1月)>
「輪島市です。こちらの住宅街では原形をとどめないほどに家屋が倒壊してしまっています」
2024年1月に発生した能登半島地震では大規模な土砂崩れなどで道路が寸断され、救助隊がすぐに現地に入れないという深刻な事態になりました。こうした時、二次災害を避け安全な救出活動を展開する一手として期待が高まっているのがレスキューロボットです。
ロボットの力で多くの命を救いたい。そんな思いで静岡大学「ロボットファクトリー」のメンバーは活動しています。災害現場で運用できるロボットを作り出そうと、日々、改良や開発を重ねています。
<早川部長>
Q. どんなロボット?
「まだ開発中なんですけど、こちらは6本足のロボットで、名前を『ウォーカー』といいます。いま安定して動くようになっているので、今後、探査ロボットとか、色々想像できちゃうんですけど。タイヤで行けない部分をこのロボットで走れたら良いんじゃないかなと思っています」
静岡大学で20年以上にわたり活動を続けるロボットファクトリー。2025年8月には、救助の早さなどを競う「レスキューロボットコンテスト」で最優秀賞に輝きました。
<早川部長>
「やはりみんなもこういった救助活動をするロボットの製作に励んでいるので、やっぱり将来何かあった時に、僕らのこのアイデアがきっと応用されるに違いないなと思うので、頑張っていきたいですね」
人々の暮らしを支え、豊かにするロボット技術。自然災害の多い日本で若者たちが命を救うためのものづくりに励んでいます。














