岩手県内で相次ぐクマ被害を防ごうと25日、岩手県北上市で観光や教育の関係者を対象とした研修会が行われ、参加者が「電気柵」の活用について考えました。

研修会は県自然保護課が開いたもので、オンラインによる参加も含めて78人が参加しました。
参加者は、県内の観光協会や教育委員会などに勤める人たちです。

講師を務めた農林水産省の野生鳥獣被害防止対策アドバイザーも務める県職員の中森忠義さんは、農業の現場で対策として使われている「電気柵」が観光や教育現場での被害対策でも効果的だと訴えました。

北上市内では10月、温泉施設で露天風呂の清掃をしていた従業員の男性がクマに襲われ亡くなっているほか、2025年は学校でのクマの出没も相次いでいて、観光や教育の現場でも対策が急務となっています。

研修会では、住田町の中学校で実際に電気柵が設置されている事例が紹介され、参加者はそれぞれの現場での活用を真剣に考えていました。