「OTC類似薬」保険適用外になると患者負担額はどうなる?

現在、保険適用の対象である「OTC類似薬」の自己負担割合は、
▽小学生未満→2割     
▽小学生~69歳→3割
▽70~74歳→原則2割    
▽75歳以上→原則1割

仮に保険適用外になった場合、全額自己負担となるものが出てきます。

実際に保険が適用されなかったら、患者の負担額はどのくらい増えるのでしょうか。
のどの痛みや咳などの風邪の症状がある場合を想定して、伊藤博道院長にシミュレーションしてもらいました。

【「OTC類似薬」保険適用の場合】
▽病院で診察を受ける:診察代(保険適用)1000円~2000円
▽薬局で処方せんの薬を受け取る:薬代(保険適用)600円~1000円

診察代+薬代の合計が1600円~3000円ほどで、
市販のかぜ薬を約2000円で購入した場合とさほど大きな差はありません。

【「OTC類似薬」保険適用外の場合】
▽病院で診察を受ける:診察代(保険適用)1000円~2000円
▽薬局で処方せんの薬を受け取る:薬代(OTC類似薬が全額自己負担)2000円~3000円

診察代+薬代の合計が3000円~5000円になり、市販薬を約2000円で購入するよりも高くなります。市販薬のほうが安いからという理由で、病院で受診するのをためらう患者さんが出てくる可能性も懸念されています。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
自分で病気を判断することになると間違った薬を使う可能性があるので心配です。ただ保険適用で安いから薬を多めに欲しいという患者さんも大勢いるので、何らかの規制は必要ではないかと思います。

(ひるおび 2025年11月14日放送より)