タイ国籍の当時12歳の少女が東京都内のマッサージ店で違法に働かされていた事件で、店の経営者の男が警視庁に再逮捕されました。

風営法違反の疑いで再逮捕されたのは、東京・文京区のマッサージ店経営、細野正之容疑者(51)です。

細野容疑者は今月4日、風俗店の営業が禁止されている地域で、30代の女性従業員に客に対して性的なサービスを提供させた疑いがもたれています。

取り調べに対し、細野容疑者は容疑を認めているということです。

細野容疑者は、タイ国籍の当時12歳の少女を違法に働かせたとして労働基準法違反の疑いですでに逮捕されています。

少女は個室マッサージ店で性的なサービスをさせられ、ひと月余りで61人を接客したとみられています。少女は今年6月に20代の母親と一緒に来日。母親は少女を店に紹介したあと、帰国していて、その後、台湾で売春行為に関わった疑いで、現在、身柄を拘束されています。

捜査関係者によりますと、母親が少女にみだらな行為をさせることを知りながら、店に紹介した疑いが強まったとして、警視庁が児童福祉法違反の疑いで母親の逮捕状を取得したということです。

また、タイ警察もきのう(24日)、母親が少女の意に反して性的サービスを伴う仕事を強要したとして、人身取引などの容疑で母親の逮捕状を取得したと明らかにしました。タイ警察は「母親が台湾から日本へ移送される」との見通しを示しています。

捜査幹部は「タイ少女の保護のためにも迅速に事件を解明する必要がある」と話していて、警視庁は、人身取引の一端とみて、ブローカーがいる可能性も視野に実態解明を進めています。