路線存続に向け、和歌山電鉄と和歌山県などが合意書を締結しました。

 24日、和歌山電鉄が県などと交わしたのは、貴志川線の存続にむけた合意書です。

 和歌山電鉄は、和歌山市と紀の川市を結ぶ貴志川線を運行しています。

 ネコの駅長が人気で駅舎も車両もネコ一色、特色のあるローカル線です。

 現在、和歌山電鉄は県などから設備投資などの支援をうける「みなし上下分離方式」で運行していますが、利用客の減少により、今後10年間で約2億8000万円の赤字が見込まれるなど、存続が危ぶまれています。

 これを受け和歌山電鉄と県などは24日、「上下分離方式」での運行を目指すことを盛り込んだ合意書を締結。車両など設備の保有・管理を県と沿線の市が担い、運行業務を鉄道会社が行うことで負担を減らし、事業の継続を図る方針です。

(和歌山電鉄・小嶋光信社長)「正直にいいますと、今のままではもちません。行政の皆さま方と共に手を取り合って地域全体の活性化をして、3年から5年くらいの間には黒字転換ができるように経営努力をしていきたい」

 和歌山市によりますと、実現すれば約4億7000万円の黒字になる見込みで、2028年4月の開始を目指すということです。