宮城県石巻市在住の布絵作家・大島八寿子さんが制作した、鬼の顔の布絵作品100点以上を集めた特別展が岩手県北上市で行われています。

ずらり並んだ鬼の顔。

怖いものから、優しい顔、悲しそうな顔まで表情はさまざまです。

この特別展は浜田廣介の童話「泣いた赤鬼」に感銘を受けた、宮城県石巻市の布絵作家、大島八寿子さんが着物や帯、ハギレの布などを使って作った鬼の顔を集めて行われているものです。

会場である北上市の「鬼の館」で行われるのは、2017年に続き、今回が2回目になります。
前回、鬼の顔の布絵作品100個を展示する予定でしたが、一つ一つが手縫いのため制作が間に合わず、およそ50個での開催となりました。

大島さんはその後も鬼の顔の布絵を作り続け、今回はおよそ120個の鬼の顔が揃いました。
鬼の顔は大きいものでタテ60センチぐらい、小さいものはタテ30センチぐらいの大きさでです。

よく見ると、布の柄を鬼の表情に自然な形で取り入れているのが分かります。
実際に作品に触れることができるコーナーもあり、訪れた人は眺めるだけでなく、作品にじかに触れ、その風合いを楽しんでいるということです。

また会場には鬼以外にも、鳥、魚、野菜などを題材にした大島さんの作品を展示しているコーナーがあります。


特に、大島さんが住む石巻市から近い航空自衛隊松島基地に所属するブルーインパルスを描いた作品は、6機の航空機によるスモークを使ったアクロバット飛行が迫力満点に描かれてて見ごたえがあります。

北上市立鬼の館の主任学芸員、澤藤浩司さんは「100個の鬼の顔が揃ったところを是非見て欲しいです。一つ一つの違いを見比べて、自分に近い顔、友達に近い顔などを探してみるのも面白いですね」と話していました。

この特別展は2026年2月8日(日)まで、北上市立鬼の館で開かれています。