巨額赤字を計上するとの一部報道のあった愛媛信用金庫が21日、最終的な損益がおよそ130億円の赤字になったとする今年度の中間決算を発表しました。経営の健全性には、問題ないとしています。

愛媛県松山市に本店を置く愛媛信用金庫が発表した中間決算によりますと、一般企業の売り上げにあたる経常収益は貸出金残高の増加などで57億3400万円と、前の年と比べて1億7000万円の増収となりました。

ただ、金利の上昇で価値の下がった債権を売却するなど運用の見直しを進めた結果、最終的な純利益はおよそ129億8000万円の赤字となりました。

昨年度の中間決算は7億9500万円の黒字で、赤字は設立以来、初めてだということです。

さらに、今年度通期の赤字額が200億円程度に膨らむ一方、来年度は10億円以上の黒字を見込んでいます。

赤字決算を受け愛媛信用金庫は「経営の健全性を示す自己資本比率は今年度末で13%程度と、国内基準の4%を超える水準を確保できる見通しで、経営の健全性に問題はない」と説明しています。