伝統の製法による黒砂糖づくりが高知県黒潮町で始まりました。コクのある甘さとシャリッとした触感が人気です。

午前3時。黒潮町入野にある加工施設で行われたのは機械を使ってサトウキビの汁を搾る作業です。生産者グループ「入野砂糖研究会」は特産の黒砂糖の製造を20日から始めています。

黒砂糖づくりは、受け継がれている伝統的な製法にそって3つの釜に移し替えながら行います。

1つ目と2つ目の釜は火力の強いバーナーを使って。

3つ目の釜では薪を燃やして、火力を細かく調整します。

火を入れてから4時間ほどたちとろみが出てきたら、仕上げに向けた重要な作業“煮詰め”を行います。

液のついた棒を振りおろした時、白っぽい膜が空中に広がると完成の目安。

黄金色になったとろみのついた液体をひしゃくですくって、桶に流し込みます。

(入野砂糖研究会 米津栄蔵さん)
「今年は全般的に作柄が良かったです。お菓子代わりに良いですけども、(料理の)隠し味に使っていただいたら、黒砂糖の良さが出てきます」

冷やした後ペースト状の黒砂糖を折箱に流し込んで、固まれば完成です。

黒砂糖づくりは12月下旬まで続きます。完成したものは量販店や道の駅、また、インターネットでも購入できるということです。