美しい景観だけでなく、洪水を防ぐ機能など、私たちの暮らしに繋がる様々な働きを持つ日本の原風景「棚田」ですが、その中でも、優れた棚田は農林水産省が、『つなぐ棚田遺産』に認定しています。そこに注目し始まった地域ぐるみの特別な体験を取材しました。
「棚田遺産」の数は全国2位
「11市町村17地区」これは、熊本県にある棚田遺産の数です。新潟県に次いで2番目の多さです。
熊本県内で『棚田遺産』の選定数トップは美里町で、4地区です。
美里町 農業政策課 吉田泰秀さん「生産条件が不利な棚田地域においても、美里町は代々、営農や維持管理を継続していて、美しい棚田が今も多く残っている」
緑川沿いの丘陵地に広がる、『下福良の棚田』と、支流を挟んだ対岸の『夏水の棚田』。江戸時代に開墾された水田が連なります。

『小崎の棚田群』は室町時代に築かれ始めたという石垣が特徴的です。

そして、秋に見られる畦道の赤いヒガンバナと、稲穂のコントラストが美しい『白石野の棚田』です。

「棚田が緩やかな地形にずっと広がっている景色が白石野の魅力」
こう話すのは、熊本県美里町で中山間地の農業振興を担当してる吉田泰秀さんです。町の棚田をさらに知ってもらおうと、2024年、ある取り組みを始めました。














