中国の宇宙ステーションでトラブルにより帰れなくなっていた中国人宇宙飛行士3人が14日、地球に無事、帰還しました。

中国国営の新華社通信などによりますと、男性の宇宙飛行士3人は今年4月、ロケットに搭載された有人宇宙船「神舟20号」で地球から飛び立ち、中国が独自に建設した宇宙ステーション「天宮」におよそ半年間滞在しました。

今月5日に任務を終えて地球に帰還する予定でしたが、「神舟20号」の窓ガラスに宇宙ごみの衝突によるとみられる微細な亀裂があることが判明し、延期となっていました。

このため、宇宙飛行士3人は計画を変更して、先月31日に打ち上げられた「神舟21号」に搭乗して宇宙ステーションを出発。現地時間14日午後4時40分、内陸部の内モンゴル自治区に無事、着地しました。

3人は当初の計画より9日遅れの帰還となりましたが、健康状態は良好だということです。

中国の有人宇宙船が突発的な事案で帰還が延期となったのは、今回が初めてです。

有人宇宙船「神舟」はおよそ半年に1回のペースで打ち上げが行われていて、当局は今後、計画を前倒しして、次の「神舟22号」を打ち上げる予定です。