銀行に粉飾した決算書を提出し、およそ1億円をだまし取ったとして、物流会社の元社長ら男2人が逮捕された事件で、2人が複数の銀行から現金をだまし取った可能性も視野に入れて、余罪を調べていることが捜査関係者への取材で分かりました。

14日、詐欺の疑いで金沢地検に身柄を送られたのは、すでに経営破綻した金沢市の物流会社「アペックス」の元社長の男(61)と、元総務部長の男(60)です。

2人は「アペックス」の社長と総務部長だった2022年6月ごろ、石川県内の銀行に返済能力があるように装ったうその決算書を提出し、会社の運転資金名目で現金およそ1億円をだまし取った疑いが持たれています。

捜査関係者によると、2人は同様の詐欺を繰り返していたとみられ、複数の銀行から現金をだまし取っていた可能性も含め、余罪を調べています。

元総務部長の男は10月、会社の金を着服したとして、5億円の損害賠償を命じられているほか、業務上横領の罪でも逮捕・起訴されています。