経営再建中の日産自動車は、あえて“車の販売を行わない”新しい形の店舗を拡大すると発表しました。
記者
「丸亀製麺にがってん寿司、そうした飲食店の横に自動車が展示されています」
日産が公開したのは商業施設内で営業する新たな形態の店舗です。
従来の幹線道路沿いの販売店とは異なり、商業施設の中に店を構えることで、買い物ついでに気軽に車に触れられる場を提供するといいます。
日産の調査では、35%の人が「ディーラーは行きにくい」と感じている一方で、9割以上(94%)が「実際に店に行って購入を決めたい」と答えています。
店では、あえて販売は行わず、「アンバサダー」と呼ばれるスタッフが展示車の説明を行い、購入のプレッシャーを感じずに車の魅力を知ってもらいたい考えです。
商業施設内の店舗は、アメリカのテスラも日本で展開していて、“買い物ついでにクルマを見る”という新たなスタイルが広がりを見せています。
経営再建中の日産は、人員削減や工場の閉鎖などによりコスト削減を進める一方、新たな店舗展開により売り上げ拡大につなげたい考えです。
日産自動車 杉本全 国内販売責任者
「既存の我々とお付き合いのあるお客様を大切にしていくことに加えて、新しいお客様との接点を増やしていって我々のビジネスを拡大していきたい」
新形態の店舗は現在13店舗ですが、2027年度以降には30店舗以上に拡大する計画です。
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