熊本県芦北町の山間部に野積みされた土のうから汚水が流出した問題で、県が13日に記者会見を開き「廃棄物には該当しない」という調査結果を発表しました。

この問題は、吉永和世県議会議員が会長を務める廃棄物処理会社「吉永商会」が、芦北町の山間部に土のうを野積みし、その一部から汚水の流出が確認されたものです。
県は一般的な下水の汚泥と現場にあった中身を公開しました。

記者「下水汚泥は見た目が湿っていて、まさに下水というような臭いがします。一方、芦北町にあったものは見た目は乾いていて、牛舎のようなにおいがします」

県は、会見で、調査の結果、土のうの中身は未処理の廃棄物ではなく、ベトナムに輸出する製品用の堆肥だったと発表しました。
熊本県循環社会推進課 村岡俊彦課長「汚泥とは明らかに性状が違って、水分が抜けた堆肥であると確認できた。製品として検査もしていたことなどの総合的考慮で『廃棄物には該当しない』という判断」
また、周辺の水質を検査し、環境への影響がないことも確認したということです。
環境に影響はないものの、県は「雨ざらしの状態での保管は不適切」として、吉永商会に対し、12月末までに屋根付きの保管場所に移すなどの対策をとるよう求めています。
県によりますと、一部の土のうは既に芦北町のリサイクルセンターなどに移動しているということです。














