本来は捨てられてしまう素材が、生かされています。廃材を使ったアート作品が山口県下関市で展示されています。

春帆楼に展示されているのは、キャンピングカーで旅をする画家・綾海さんの作品「水の記憶」。ACTA+とオリックス・ホテルマネジメントが取り組む、本来は捨てられる地域産業や工芸由来の素材を使った、アート製作の一環です。

今回使われたのは「フグの尾びれ」から作られた絵の具です。「水の記憶」は海をふかんする視点で、下関に寄せてきた多くの波とともに移り変わる歴史を描いています。約140年間、フグ料亭としての歴史を築いてきた春帆楼にふさわしい作品です。

ACTA+ 橋本季和子共同代表
「目指しているのは、こういった捨てられるものとか、環境に良いことが憧れ・面白いと思ってもらえること。今回使ったのがフグの尾ひれということで、例えば下関の食文化やフグの存在について、深めてもらうきっかけになれば」

作品は今月30日まで、春帆楼で展示されています。