「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家男性の死亡をめぐる裁判で、一審の和歌山地裁で無罪判決となった元妻に対する控訴審の初公判が、12月8日に決まりました。

 元妻(29)は6年前、夫で資産家の野崎幸助さん(当時77)に致死量の覚醒剤を何らかの方法で摂取させ、殺害した罪に問われ、裁判で無罪主張。

 検察側は、野崎さんが死亡するおよそ1か月半前に覚醒剤の密売人と接触した点や、被告の検索履歴など間接証拠を積み上げて無期懲役を求刑しました。

 一審の和歌山地裁は、2024年12月の判決で「密売人から受け取った物が氷砂糖だった可能性を否定できない」などと指摘。

 「被告が殺害したのではないかと疑わせる事情はあるものの、野崎さんが誤って致死量の覚醒剤を摂取した可能性を否定できない」として、元妻に無罪を言い渡し、検察側が判決を不服として、大阪高裁に控訴していました。

 控訴審の初公判は、大阪高裁で12月8日に開かれるということです。