大阪府忠岡町の発注工事をめぐる談合事件。前町長に執行猶予付きの有罪判決です。

 判決によりますと、大阪府忠岡町の前町長・杉原健士被告(64)は去年、町が発注した消防本部庁舎の仮眠室の設置工事などの入札をめぐって、最低制限価格を複数の建設業者の社長らに事前にもらしました。

 杉原被告は起訴内容を認め、検察は「入札を適正に要請する立場にあったのに犯行に及んだことは強い非難に値する」などとして、懲役1年6か月を求刑していました。

 大阪地裁は6日の判決で、「適正に入札に関する職務を行う義務があるのに、それに反し、町長室で電話で最低制限価格の近似額を教えた」「入札の公正さを著しく害するものといえる」とした一方、「自ら公職を辞し、法廷で反省の弁を述べている」ことを考慮して、懲役1年6か月、執行猶予4年を言い渡しました。