静岡県磐田市は、自動車メーカーのスズキ(本社・浜松市)が、同市の津波防潮堤整備事業に10億3,000万円を追加寄付したと発表しました。これにより、同社の寄付総額は39億円となりました。

磐田市では2014年度から、1000年に一度発生するといわれる最大クラスの津波に対応するため、静岡県と連携して天竜川左岸から袋井市との市境までの海岸約11キロメートルにわたり、高さ14メートルの防潮堤整備を進めています。

スズキでは、同市の沿岸部に竜洋テストコースを、内陸部には軽乗用車などを生産する磐田工場を構えていて、同市に対して2014年からこれまでに計7回、あわせて28億7,000万円を防潮堤整備のために寄付しています。今回、さらに10億3,000万円を追加寄付したということです。

スズキは「磐田市の皆さまの安全・安心のため、市内に拠点を持つ地元企業として、今後も整備推進に協力していく」としています。これにより、同社の防潮堤建設への寄付額は累計で39億円となりました。

磐田市の草地博昭市長は「寄付金を活用し、令和8年度市施工分完成に向けて着実に事業を進めていきます」とコメントしています。

磐田市農林水産課によりますと、防潮堤整備計画の総事業費は、当初30億円を見込んでいましたが、建設資材や人件費の高騰などの影響で、現在は202億円となっているとのことです。これまでにスズキをはじめ企業や市民から約42億円の寄付があったということです。