「入る前から楽しい」“海の美術館”
「美術館に行くまでの道も楽しい」(橋爪編集長)とオススメなのは、神奈川・横須賀市にある『横須賀美術館』(※文化の日は無料開館)。

美術館前の海沿いの道から本館に向かう小路。左右に高さ3mの鉄板がV字に並べられ“谷のような空間”が46m続いています。

これも現代美術の作品で、鉄の壁の間を進んだ先にあるのが本館。
横山部員:
「全面ガラス張りでめちゃめちゃ綺麗な建物。入った瞬間の解放感がすごい」
“建築界のノーベル賞”と言われるプリツカー賞を受賞した山本理顕さんが設計した美術館の特徴は他にも。

『web美術手帖』橋爪編集長:
「館内の天井や壁面に大小いろんな丸穴が空いていて、柔らかい自然光が展示室に入ってくる。こういう様子を見てもらいたい」
屋上へ上がると何も遮るものがない海の景色が広がり、時には水平線近くを進む潜水艦など横須賀ならではの光景も楽しめます。

『横須賀美術館』学芸員・沓沢耕介さん:
「高さを抑えて、後ろの山の稜線に収まるような、自然の中に溶け込んだような奥ゆかしい建物になっている」

展示は近現代美術が中心で、「谷内六郎館」では創刊から26年にわたり週刊新潮の表紙を描いた谷内六郎さん作品が鑑賞できます(※文化の日当日はかなりの混雑が予想されます)
11月3日までは海に関する展示を開催中。

海で遊ぶ子供の目線になって描いた作品「雲の物語」(1960年)。
海辺に立つ後ろ姿の女の子。見つめる先にあるのは象の形をした雲や灯台。その上に空が大きく広がっているのは、週刊新潮のタイトルを入れるためとのこと。
文化の日に無料になる施設はまだまだたくさん。足を運んで芸術の秋を満喫するのも良いかもしれません。

(THE TIME,2025年11月3日放送より)














