クマによる人身被害が相次ぐ中、文部科学省は全国の教育委員会に対し、学校でのクマ対策を促す通知を11月中にも出す方針です。

クマをめぐっては、全国各地の市街地などで目撃情報や被害が相次いでいて、教育現場でも影響が出ています。

文科省は、これまでにクマが出没しなかった地域でもクマが人を襲う被害が出ていることを受け、全国の教育委員会に対し、学校でのクマ対策を促す通知を11月中にも出す方針です。

通知では、クマが多く生息する秋田県、岩手県、北海道などが取り組んできた対策を参考に、各学校が災害対応などをまとめた「危機管理マニュアル」にクマ対策を盛り込むよう促すとしています。

たとえば、▼学校のごみ集積所に鍵をかける、▼校庭にクマが入ってきたら校舎内に逃げる、▼クマの足跡の特徴を教え、足跡を見つけたらその場から離れる、▼クマと出くわしたら後ずさりしながら離れる、▼クマを刺激しないよう大声を出したり、石を投げたりしないなどといった具体的な対策を示し、注意を呼びかける方針です。

文科省担当者は「児童・生徒や保護者に安心してもらうため、早期に通知を出したい」と話していて、11月中にも通知する方針です。