安倍元総理の銃撃事件で殺人などの罪に問われた山上徹也被告の裁判はきょうが2日目。自民党の佐藤啓参院議員が事件の目撃者として出廷しました。

 午後3時40分ごろ、裁判には、事件当時、安倍元総理の応援演説を受けていた佐藤啓参院議員が出廷しました。

 佐藤議員は、銃撃された直後の安倍元総理の様子について「私が振り返った時点で倒れていたので『総理!総理!』と声をかけた。地面に倒れて目は開いていたけども、一見して厳しい状況だった」と、証言。検察官に「反応は?」と聞かれ「なかった」と答えました。

 そのうえで、事件そのものを「国政選挙というのは民主主義の根幹で、言論を暴力によって封殺する、民主主義に対する挑戦で許すことはできない」と糾弾しました。

 29日も警察官が警備にあたるなど、厳戒態勢のなか山上徹也被告は奈良地裁に現れました。山上被告は、3年前参議院選挙の応援演説に訪れていた安倍元総理を銃撃し、殺害した罪に問われています。きのうの初公判で山上被告は「すべて事実です」などと起訴内容を全て認め、弁護人は、母親が億単位の献金を行うなどしたため家族は分裂を深めていったなどと述べていました。

 判決は来年1月21日の予定です。