クマの対応を巡って9月に運用がスタートしたのが「緊急銃猟」です。
市街地に出没したクマなどに対して、自治体の判断で猟銃が使える制度です。

全国でみると既に宮城県仙台市や秋田県横手市などで「緊急銃猟」が実施されています。
今回、盛岡の市街地に出没した2件のケースは「緊急銃猟」が実施されませんでした。その理由について市の担当者に聞いてみると…

(盛岡市環境企画課・渡辺聡課長補佐)
「壁などでそれ以上弾が外部に飛ばないようにする手立てが取れなかった」
「原敬記念館」の付近には保育園や住宅が立ち並んでいたほか、銃弾がそれた場合に弾を受け止める場所「バックストップ」がなかったと説明します。
市役所近くにある中津川の河川敷に出没したケースについては…
(渡辺聡課長補佐)
「移動している個体を狙うのは難しい」
「石が多い場所では貫通したライフルの弾が跳弾、他のところに飛んでしまう可能性が著しく高く、安全性の確保ができない」
また、市ではマニュアルを作成しているものの、損害保険の加入など実施体制を構築している途中だということです。
相次ぐ市街地でのクマ出没を受けて、市民の日常生活の安全を確保するためにも早期の制度の運用が求められます。














