富山県内では連日クマの目撃が相次ぎ、先週から27日にかけて人身被害が3件発生。県はことし5回目のツキノワグマ出没警報を発表し、目撃や痕跡がある地域の住民に対し警戒を呼びかけています。

住宅横の田んぼから姿を現し、道路を横断するクマ。これは、26日午前、人身被害のあった南砺市山本を走行中の車に設置されたドライブレコーダーが捉えたクマの映像です。

記者「現場は畑や田んぼの中に住宅が点在する地域です。女性はこちらの柿の木の下でクマに襲われたということです」

ドライブレコーダーがクマを捉えた約35分前の午前10時15分頃。南砺市山本では、親戚の家の庭で柿の実を取っていた75歳の女性がクマに襲われました。

市によりますと女性は、右腕と右側頭部をかまれ病院に運ばれましたが命に別状はないということです。

人身被害から一夜明けた27日、現場にはクマの生態に詳しい専門家が訪れ周辺の状況を確認していました。

女性を襲ったクマはまだ見つかっておらず北側の方向へ逃げたとみられます。

近所の人「いやー。びっくりした。初めてだから。今までそんなクマ出たことないもん」「何か足すくんで怖い。外出るの心配だよね」

富山県は、ことし5回目のツキノワグマ出没警報を発表。28日、緊急対策会議を開く予定です。

県は、クマを引き寄せる柿の実の除去については、1人では行わず複数人で行うことや、付近で出没情報があれば行わないよう呼びかけています。

県内では27日、富山市や南砺市、立山町でクマが目撃されています。