日本陸上連盟は30日に東京で34年ぶりに開催された世界陸上の総括を都内で行い、有森裕子会長(58)は「トータル的には大成功」と満足した表情を見せた。
そして大会について「本当にあの夢のような、競技場が毎日いっぱいのあの風景は、今まで陸上競技で見たことのない光景だったのではないかと、ある意味感動した」と話し、選手からも「あの場に立っただけで『感動しました』というアスリートが多くて、そういった感動を大きな力に変えて選手が頑張れた」と9日間の世界陸上を振り返った。
一方、反省点として「世界の大会においては自分らしくとか、自分のペースというものをやったとしても、それは勝負に繋がらなければ意味がないんだ。ということも体感、体験した選手が今回多かったのかなと結果を含めてですね、感じた競技がいくつかありました」と上位に食い込めなかった種目についても口にした。
始まる前には心配事もあったという有森会長。「チケット(売れ行き)は最初の頃どうだろうって心配があったんですね。始まってから、どんどん会場に行きたいという方が増えていった。これは現実としてありました。別に陸上に興味がある方々ではなく、関心を日常的に持っていた方たちでもないですが、ただ、来た人たちがめちゃくちゃ楽しんだ」と想像を超える盛り上がりをみせて終えたことを喜んだ。
「単に頑張ったよねっていうことではなくて、やはりそこに想像のつかない強靭なアスリートの姿、世界レベル、そういったものがあったということ」と多くの人の注目を集めた理由を話した。来年の愛知で開催されるアジア大会に向けては「この経験、体験を絶対に無駄にしないという、そういった大会になればある意味、よりこの大会が大成功というふうに、アジア大会終わった後に言えるようになりたいかなというふうに思っております」と期待を込めた。
今大会、日本は競歩男子35kmで勝木隼人(34、自衛隊体育学校)と女子20kmで藤井菜々子(26、エディオン)が銅メダル2個を獲得し、11の入賞を果たした。

















