秋の夜空で観測の好機を迎えている「レモン彗星」。長崎県天文協会の松本直弥さんから22日夜の最新の観測報告が届きました。

松本さんによると、22日は夕方まで曇り空で観測は難しいかと思われたところ、18時頃から西の空の雲が切れ始めたため、急遽、西側が開けた佐世保市鹿町へ向かったとのことです。
現地に到着すると、東の空は雲に覆われていたものの、幸いにも彗星がいる西の空は晴れており、双眼鏡ですぐに彗星を確認できたといいます。
彗星は「ぎょしゃ座のイザール」という星のすぐ下に見え、松本さんは「見たところ尾が北へ3~4°伸びています。写真では(カメラの)400mmの画面を越えて尾が伸びています」と、その様子を報告しました。

レモン彗星の現在の明るさは4等級で、松本さんは「やはり双眼鏡などが無いと観察は難しいです」と話しており、観測には双眼鏡などの道具が必須となりそうです。
地球最接近は10月21日で、以降、レモン彗星は地球から少しずつ遠ざかっていきますが、太陽へさらに近づいていくことで彗星自体の明るさは増します。このため、10月23日頃から11月2日頃の期間に最も明るく観察できそうです。
時間帯は日没後の西の空。空にまだ少し明るさが残る夕暮れが終わり、完全に暗くなった頃が狙い目です。
前回、太陽の近くに来たのは約1300年前。そして次に訪れるのは約1100年後と予測されています。