新品種は温暖湿潤な日本で逞しく育つ「モンスターかもしれない」

大岡さんが手がけるのは無添加、無農薬で造る自然派ワイン。畑に除草剤をまくことはなく、雑草の中でも逞しく育つブドウのみをワインに使います。

害虫は自らの手で、ハサミを使って駆除。防虫剤や殺虫剤には頼りません。ありのままの自然の恵みを追求するのが「自然派」です。

そこで直面していたのが、品種の問題でした。ワイン用のブドウは、殆どが温暖湿潤な日本では育ちにくいヨーロッパの品種である為、日本の、とりわけ岡山の気候に特化した新品種が必要だったのです。

丈夫で、日本の気候との相性は一目瞭然。大岡さんの仕事仲間も舌を巻きます。

ーすごく丈夫だと言われている?

(大岡さんの醸造家仲間の松井さん)
「これだけ小公子(既成品種)に比べて葉もこれだけ大きくて、これですよ。この差ですよ。丈夫です。立派です。次元が違うというか。

同じところに植わっているんですけど。ちょっとモンスターかもしれないですね。何か新しいものが生まれる予感はしますよね」