北上市は事態を深刻と受け止める一方で、観光への影響を危惧しています。

(北上市商工部 高橋剛部長)
「心配されるのが風評被害。レジャー施設、温泉、キャンプ場が周辺にある」

被害の起きた夏油エリアは年間10万人、10億円の経済効果があると試算されていて、市の重要な観光拠点です。
今後については。

(北上市商工部 高橋剛部長)
「電気柵を張る、センサーを付けてサイレンが回るなど予防措置に市が補助金を用意しサポートする。お客様が安心して来られる環境を将来に向けて考えていかねければならない」

夏油エリアでSUPやスキーなどアクティビティツアーを運営する佐藤克行さんは普段のツアーでも爆竹やホイッスル、クマ鈴などを携帯、活用しているほか、必ず複数人で行動するようにしています。
(Water&Snow SPICE 佐藤克行代表)
「山で覆われ環境は良いが野生動物と隣り合わせというリスクはある。この豊かさがあるからクマ、アナグマ、カモシカもいる。自然豊かだという証拠でもある」
佐藤さんは今できる対策を正しく行うことで観光客の安全を守ります。

(Water&Snow SPICE 佐藤克行代表)
「いつどこで(クマに)あってもおかしくない状況になっているので、自分でも怖いが、怖いという気持ちはとても大事だと思う。それを把握したうえで何ができるのか。シミュレーションしながら日々活動していきたい」

県内で相次ぐクマの出没や人身被害は、周辺地域の観光にも影響を与えています。