3月の桃の節句に向けて、高知市でひな人形の展示・販売会が開かれています。職人によるひな人形作りの実演も行われていて、製作の過程も知ることができます。

優しい表情のひな人形たちが出迎えてくれます。

桃の節句に向けたひな人形の展示・販売会です。この展示・販売会は、高知市の「おもちゃのキャッツアイ」と高知大丸が企画していて、2025年で3回目です。会場には着物を重ね着させた「衣装着人形」や、切れ込みを入れた胴体に布地を入れ込んだ「木目(きめ)込み人形」などおよそ50点が並んでいます。毎年、この時期から販売が始まるひな人形。近年では、淡い色あいでコンパクトな人形が好まれていて、七段飾りより親王飾りを購入する人が多いといいます。会場では伝統工芸士によるひな人形作りの実演も行われています。

この道36年、加藤高明 さんです。

(伝統工芸士 加藤高明さん)
「意外とかたい。太い針金も入っているし、まっすぐ曲げなければいけない。左右対称に曲げなければいけない」

きれいな形にするため繊細な力加減が求められます。1体の人形を作るのにかかる期間は、およそ1週間。職人技を間近で見ることで、一層、ひな人形への愛着もわきそうです。

(おもちゃのキャッツアイ 西内功 社長)
「おひな様は平安時代から始まって、日本古来からの伝統文化でもあるため、その伝統文化を消さないように、お子様、お孫様までずっと続いていくようにと思う」

展示・販売会は10月20日まで、高知大丸で開かれています。加藤さんによるひな人形作りの実演は19日までです。