全国の逸材が吉報を待つプロ野球ドラフト会議が23日に開かれる。運命の一日に、期待が高まるのは東北福祉大の堀越啓太(22)だ。大学2年の冬には非公式ながらも最速164㎞を計測した剛腕。高校時代に味わった指名漏れの経験を糧に腕を磨き、再び夢舞台へ挑む。
持ち味のスピードを武器に掴んだ手応え
父や祖父が野球をしていたことで幼少期から身近に野球があり、気が付くとボールに触れていたという堀越。プロを目指すきっかけとなったのは小学生の頃、西武ドーム(現ベルーナドーム)に観戦に行った時のことだった。当時、西武の十亀剣投手が投げていたその姿に憧れ「自分も子供に夢を与えられるような選手になりたい」と夢を抱いた。
地元埼玉の強豪・花咲徳栄高では甲子園の舞台にこそ立っていないものの、2年秋に背番号「1」を背負い、3年時も主に中継ぎで活躍した。小さい頃からスピードに長けていた堀越は高校野球を引退した3年生の8月から始めたトレーニングで成長し、冬には150㎞を計測するまでに。また、バレーボールを使ったキャッチボールを取り入れ、「体全体を使うことによって球速もコントロールも全てが身に付いた」と話す。
東北福祉大進学後は仙台六大学リーグに1年春から出場。大学2年時にはトレーニング施設で非公式ながら164㎞を計測した。だが、スピードだけにこだわってきたのではなく「どうすれば試合に勝てるか、バランス的なことも考えられるようになってきた」と語る。
